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2016年1月23日 (土)

変節のケーススタディ

昨日、東京外国語大学で開かれた「アイヌ民族とオーストラリア先住民――同化・差別と研究の現在」というワークショップに参加して考えたこと。

河野本道というアイヌ研究者は、昔は親アイヌ的な立場をとっていたけど、近年は小林よしのりや砂澤陣なんていうアイヌ民族否定論者のすがり立つ支柱のような存在になってしまった。

いろいろあって。

そう。その「いろいろあって」というのが、本当に厄介なのだと思う。個人的体験による変節。ルサンチマン。

河野本道が「いろいろあって」そうなった。
砂澤陣が(同上)。

その「いろいろあって」が、彼らを変節させ、
今や新たな差別と偏見の出どころになろうとしている。

一緒にしたらダメだけど、知里真志保の心にもいろいろがあった。
もしかしたら、病床でしたためられ、希望社によって取捨選択され、残らなかった違星北斗の日記にも、いろいろあった、その変化があったかもしれない。
(古田謙二の短歌に、病床の北斗の思想は歪んでいるという記述がある)

そういった、ルサンチマンや屈辱や絶望や挫折による変節や屈折が、それを利用したい者によって悪用され、ソーシャルメディアにより拡散されることで、今やその悪意は看過できないものになっている。

我々は、彼らの極めて個人的体験に根ざした、変節の記録を学ばなければならない。

明らかにしなければならない。
変節のケーススタディを整理しなければならない。

いろいろあって、こうなった。
だから、その人の言うことには気をつけろよ、フィルターがかかってるぞ、と。

これを読めという、決定版を作らなければいけない。
正解を示さなければいけない。常識にしなければならない。

僕たちは当たり前に思っていた、してはいけないことが、
いつからか、人を差別すること、虐げること、人を人とも思わないこと、人を苦しめることを、平気な顔、誇らしい顔で行うことがまかり通る世の中になってしまった以上は。

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